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 先日見たNHKで深夜やっているサラリーマンNEO(これがまた中途半端な番組なんだが)で、スピー○ラーニン○のパロディをやっていて、ふと考えさせられた。
 「日本人って、ホント英語苦手なんだよな」と。
 そして、そのせいか様々な怪しい英語の教材や指導法が世間にひしめいている。

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 まず多いのが、このスピー○ラーニン○に代表される「聞くだけ教材」である。
 古くは小林○也の英語○ANなんて代物もあったが、雨後のタケノコのようにゾロゾロゾロゾロ枚挙にいとまがないほど出ては消え、出ては消え、を繰り返している。
 言っていることはおおむね同じである。
 ターゲットは高校英語に挫折した人(または現在挫折しそうな人)。
 「皆さんが英語で挫折したのはなぜでしょうか。それは耳を使ってなかったからです。逆に耳を使うと、目を使わなくても(つまり全く読まなくても)英語はグングンできるようになるのです」みたいなことをおっしゃる。そして、有名人が「僕も最初は半信半疑だったのですが…」などと提灯をもって下さるという仕掛けである。

 では効果はあるのか。

 おそらくない。
 この「英語」の部分を「相対性理論」に置き換えてみたらいい。
 「CDを聞き流すだけで突然ある日、相対性理論についてスラスラ理解できるようになった私がいたんです」なんて聞くと、あっ、オカルトだな、と普通に感じられる人も「英語」といわれると「ひょっとして」と思ってしまう。
 それはセールスが巧みだからというよりも、「こんなことができたらいいな」と思っているところに「はじめまして。わたくしドラえもんと申しますが」と商品が届くからである。要は、騙されたがっている人が商品を支える構造なのである。

 次に多いのが「暗記から解放される独自の習得法」みたいな教材・指導法である。

 これも怪しい。私はこの手の話を聞くとたいてい眉に唾をつけることにしている。
 「相対性理論」を暗記の要素ゼロで他人に説明できるようになるだろうか?それと同じことである。

 そこに書いてあることをまずは読む。そして、書かれたことを質問された場合にそれを答える。その中間で行われる処理を「暗記」と呼ぶか「理解」「記憶」と呼ぶかはそれぞれのご宗旨によって異なるだろうが、いずれにせよ作業としては大体同じものである。
 もちろん、全然意味がわからない単なる文字の羅列として覚える、いわゆる「馬鹿暗記」だとまずいのは当然である。よほどの特異能力がなければ、脳の中のメモリーが飛んでしまうし、いざ問題として聞かれた場合に検索がかけられなくなるからである。
 そんな極端な場合でなければある程度以上の語学は、やはりどれだけ根気よく自分の受ける試験で出題されるレベルの知識の「暗記」または「記憶」「理解」を繰り返すことができたかで決まるといってよい。
 まぁ、こんなことを言えば「100%を暗記しなくてもよい」と言っているだけだと反論されるかもしれないが、だったら「5パーセントあるいは10%暗記が減る」と最初から言っておくべきであり、「暗記から(100パーセント)解放される」という表現は避けるのが親切と言うものだろう。

 以前TVでデーブ・スペクター氏の日本語習得法を聞いたことがある。氏が在日何十年になるのか知らないが、いまだに知らない日本語に出会うことはしょっちゅうで、その都度その言葉のメモをとり(ひらがなで)、自宅で言葉の意味を検索し、その言葉を使った短文を暗記するのだそうである。まさに「There is no royal road to learning」である。ただ、氏は日頃軽薄なキャラで売っているのに、努力の人みたいな紹介をされ、困惑していたが。

 怪しげな学習法はまだまだあるが、きりがないので、あと一つだけに絞るとすれば「基本がわかればすべてがわかる式」とでもいうか、そういう一派である。
 この一派の特徴は、「急がば回れ」を逆手に取ることである。
 つまり、「受験までにもう時間がないのですがセンターで7割をとるにはどうしたらいいのでしょうか?」と聞くと、「はい、それでは中学1年の教科書からもう一度やり直してみましょう」みたいなことを平気で言い出すのである。

 では、この「基本」一派も「聞くだけ」派や「暗記不要」派と同じく嘘を言っているのか。

 と、話は佳境に入っていくのですが、少し長くなってまいりましたので続きは次回、本日はこれまで。
 御退屈様でした。

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