まだまだ昼間は暑苦しいとはいえ、朝夕などはめっきり涼しくなって参りました今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
こまめに更新すると申し上げた舌の根も乾かぬうちに、もう前回の更新からかれこれ間が空いております。誠に申し訳ございません。
実はこの時期恒例の、社会科のセンター対策講座の仕込みをやっておりました。私が担当する講座は、地理・政経・日本史なのですが、まぁ、この講座の内容は次回お話し申し上げるとして、本日はホームページの講師紹介で使用する私の画像を先行公開いたしましょう。
いかがでしょうか。
なんというか、日本人離れと申しますか、もうここまで来ると人間離れがしてきたような気がいたします。ほとんど、さびれた観光地のゆるキャラみたいな状態ですが、本人が見ても似ていると思ってしまうのだから仕方ありません。
前髪を風になぶらせて颯爽と街を闊歩していたあの頃が懐かしい…思えば遠くへ来たもんだ…祇園精舎の鐘の声…、まぁ、そんな話はどうでもいいのですが。
今回のイラストはネットで見つけた似顔絵専門店「にがうり!」さんにお願いいたしました。餅は餅屋とはよく云ったもので、お願いした講師全員、似ている上に実物よりも少しかわいらしい。しかも速くて安い。さすがプロ!
ということで、20日火曜日に講師紹介ページに私も含めた全員のがん首がアップ致しますので皆様、お楽しみに。
といったあたりで本日はこれまで。
御退屈様でした。
「不当景品類及び不当表示防止法」という法律があります。対象は食品から工業製品、サービス業、範囲も本体業務から広告内容までと、非常に守備範囲の広い法律です。その第4条で「優良誤認」、つまり「良くないものを良いものであるかのように誤解させて客に売りつける行為」を禁じており、違反者には最悪の場合、懲役及び罰金も科されるというなかなか厳しいものです。
そして、その運用にあたる公正取引委員会は、学習塾の合格実績において「8日間程度の短期講習のみや数回テストを受けただけの生徒は実績に加えてはならない」との見解を示しています。
事実、この法律に違反して注意や排除命令などの処分を受けた学習塾もいくつかあります。
ただし、違反が発覚して処分を受けるなどというのは例外中の例外だろうと思います。
だって、よその塾の合格実績の内訳なんか外部からわかるわけがない。
「A塾の今年の合格実績の内、15人は模試を受けただけの生徒だ」なんて江戸川コナン君でも謎は解けないわけで、処分を受けた塾はおそらくクビにした職員に内部告発されちゃったんだろうと思います。
それにこの法律と公取の見解によったところで、X君が高1でA塾、高2でB塾に通ったがいずれも成績が上がらないのでやめて、高3で通ったC塾で一気に学力が伸びて志望大学に合格した場合、A塾B塾C塾いずれもX君を合格実績として計上できます。つまり、X君1人で3人の合格者が登場するわけです。
とまぁ、ことほど左様に合格実績というのは、あてになるようなならないような、なかなか難しい代物なのです。
よく云われる「四大予備校(駿台・河合・代ゼミ・東進)の東大合格者の数をすべて足すと、東大の定員の3倍になった」という話もあながち笑い話とばかりは言えないわけです(もちろん「東大に受かる生徒さんは勉強熱心で、お家もお金持ちだから複数の塾に通っており、結果として定員より合格者数が多くなるのは全然おかしくない」という理屈は承知しておりますが)。
で、「おまえのところはどうなんだ」というのが皆様の当然の疑問だと思いますが、うちは受験時まで塾費を払って通って頂いて、合格報告をして頂いた生徒さんしか合格者にカウントしないことにしております。つまり、高1時にうちに在籍したことがあるとか、無料体験に来たことがある、あるいは一浪して有名大学に合格した、といった生徒さんは一切カウントしておりません。
「正直で結構なことだ。自慢か」と言われそうですが、これも田舎の零細塾としてやむを得ない、涙ぐましい選択なのです。
つまりまぁ、高2以下の生徒さんは今年どういう先輩が受験したかを皆さんご存知なわけです。そんな完全ガラス張りの環境で、見たことのない先輩の合格実績を載せたらどうなるか。「あそこの合格実績は嘘だ」と噂が立つに決まっています。狭い町ですから一旦立った噂はあっという間に町中に広まります。あとは、どれだけ本当の合格実績が出たところでオオカミ少年。それが嫌なら毎年、正直申告をするしかないのです。
といった次第で、合格発表時は場合によっては生徒以上にドキドキしている我々がいるわけです。毎年、白刃の上を素足で渡っているようなものです。ただ、だからこそ授業の内容や学習環境のクォリティーに常に敏感で居続けられるのかもしれない、と最後はちょっと自慢など申し上げたところで、本日はこれまで。
御退屈様でした。
時が経つのは速いもので、激動の本年もついに9月に突入であります。
暦の上ではもう秋。
”勉学の秋来たる!来たれ新入生!!”「当塾もまだ定員に若干の余裕がございます。皆様、お申し込みはお早めにお願いいたします」と林家こん平さんのようなご挨拶を申し上げたところで、皆様いかがお過ごしでしょうか。
秋といえばわれわれ塾業界においてもいよいよ正念場。
東日本大震災の思わぬ余波で苦戦を強いられた上半期の挽回を果たさなければなりません。
そこで、今回は入塾率を大きく左右する合格実績をめぐる悲喜こもごもについてお話し申し上げましょう。
大学受験の塾で最も大切とされているものの1つが東大・京大の合格者数です。「この校舎から東大に○名、京大に○名合格しました」の垂れ幕を出すと出さないでは、ずいぶん入塾者の数が変わってくるといわれています。
そしてこれは、われわれ業界内部の人間から見てもやむを得んかなぁと思います。だって、保護者様は塾を見分ける物差しをほとんど持ってらっしゃらない。
「講師の人柄」とかいったところで、直接講師と保護者様がお目に掛かるのは年に1、2回程度。とてもじゃありませんが人柄なんて伝わりません。
「カリキュラムのよさ」とかいっても、直接授業を受けるわけではない保護者様からは、も一つはっきりしない。
とどのつまりが、「その講師は今までに何人、東大・京大に合格させたことがあるのか」で講師の実力を計ろうとする、これはもぅむべなるかなと、言わざるを得ません。
ただ、塾の側から言わせて頂くと、この東大・京大を受ける気のある、そして、頑張ったら受かる可能性のある生徒さん、つまりまぁ、私も今までに何人か拝見いたしましたが、賢い上に勤勉で素直、そして謙虚、という伸びる要素をすべて併せ持っていらっしゃるような生徒さんとはなかなか巡り合えない。ご賢察のとおり、そういう生徒さんは講師の言うことをすべて信じて出し惜しみせず努力をしたりするわけですよ。そりゃぁ最高学府でも受かりますって。
でもまぁ、そんな生徒さんを待ち続けたところで、いわば「株を守る」のきこりと同じ。いつまで待っても一人も来ないかもしれません。
そこで、まず誰でも思いつくのが「受かったことにする」こと。
原始的な方法ではありますが、かなり効果的な方法でもあります。
以前、勤めていた塾で合格実績をホームページに載せようという話になった時、上司が真っ先に言ったセリフが「東大合格者2名」
「えっと、私知らなかったんですが、ここって東大合格者いたんですか?」
「いや、まぁ、昔の教え子で東大に受かった子がいるから…」
「それって、ここと何か関係あるんですか?」
「いや、まぁ、でも、まるっきり嘘でもないし…」
結局、「東大合格者2名」はホームページにアップされました。
また、別の塾のホームページで、それまで全く見たことがなかった東大合格者が「数年前に出ていた」という合格実績の修正を見たこともあります。
なぜ、数年間秘密にしていたかは謎です。まさか、何年も前だと当時の事情を知っている生徒がいないから大丈夫と思ったわけではないとは思うのですが…(ちなみに、その塾はしばらくしてその東大合格実績を削除しました。なぜかはわかりません)。
とまぁ、こんな具合に各塾・予備校が血道を上げる東大・京大の合格者数ですが、一応これについて規定した法律もございます。
ですが、長くなってまいりましたので、続きは次回申しあげることにして本日はこれまで。
御退屈様でした。
お車でお越しの際は当塾にご連絡をお願いいたします。
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