定期健診で訪れた病院の待合室で書きました。
遅ればせながらスマホでブログを更新できるアプリを使い始めました。最近順調に更新できているのはこのアプリのお蔭です。勉強もブログも隙き間時間の活用が大事なんですね。
では早速、本題に。
例えばテキストに「B」「C」という2つのことが書いてあるとして。「B」が先日習った原則「A」の発展なのか、それとも例外なのか。それと「C」の関係は‥
複雑に絡み合った「根」をほぐしながら、それぞれ所定の位置に収納していかないと、いざ出題された時に正解を吐き出すことができません。中学課程までに習うのが、誤解を恐れずに言えば、ほとんど原則であるのに対し、その発展である高校課程では例外を多く習得していきます。この場合に整理しながら収納する作業を省くと、簡単に言えばゴミとお宝を同じ箱に放り込んだ「ゴミ箱」が出来上がります。中学までの成績上位者が高校で挫折する原因の大半はこれです。
ですから、高校課程の指導者は、この次から次へと出てくる原則と例外を手際よく区分けしながら生徒に呑み込んでもらわないといけません。作業量に比べて掛けられる時間は(中学課程と比べて)圧倒的に少ないので、はっきりした色分けで強く生徒さんに印象付けることが大切です。
さらに塾講師には、高校の先生とは違った役割があります。それは来る生徒のほとんどが、既に根がもつれにもつれて雁字搦めになっているか、根が切れてしまっている、ということです。
それをどこからもつれ始めたのか探りながら、このレベルは「読めるのか」、読めるけど「書けないのか」、聞いたら書けるけど「再現できないのか」などなどリサーチして、この場合にはこう、その場合にはそう、と指示を与えてほぐしながら、まずは通常レベルまで引き戻さなくてはいけません。
ただし、ある科目を教える指導者は少なくともその科目は「できる」場合がほとんどです。「できる」からこそ教えることを仕事に選んでいるのです。その「自分ができる」科目において「できない」理由を理解するのはなかなか難しい。いわゆる「なぜわからないかが、わからない」という状態になりがちです。ここで、できない生徒をどれだけ見たかという経験値が必要になります。
この経験値を基に微調整を繰り返しながら、テキストがジャストフィットする下地を作り直していく。ちょうど、ザラザラ凸凹した下地に丁寧にやすりをかけて滑らかに整えていくような根気のいる作業です。
が一方、与えられた情報から推理し、ベストなプランを考えて実践し、その成果が現れ始めた瞬間の達成感というのは、他の何ものにも代え難いわけで。シャーロックホームズが言うところの「仕事そのものが報酬」というか、まぁプロの醍醐味であり、プロの腕の見せ所なのです。
この下地が仕上がってようやくテキスト(定評ある高校学参)の投入、金箔の貼り付けに掛かります。このテキストが身に着けば点が上がることは、数多の受験生達が証明してくれてる訳で、当然です。問題はそのテキストが流れてしまわないような下地が作れるかの方で、指導者の腕が試されるのはむしろこちらの方なのです。
少し長くなってきました。
続きは次回。
暑さも少し和らいで…
でも、こういう時こそ疲れが出やすい時期。どうぞ皆様ご自愛ください。
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